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メンバー便り Member blog

メンバー便り:1: 研究会等情報

日本文化人類学会第41回研究大会
分科会「第四世界考:フィールドはいかに記述できるのか」開催のお知らせ

1: 研究会等情報、2007年05月25日

投稿者:内藤順子
6月2日(土)から3日(日)に名古屋大学で開催される日本文化人類学会第41回研究大会において、大会2日目9時から分科会「第四世界考:フィールドはいかに記述できるのか」 (代表:内藤)をすることになりましたので、この場を借りてお知らせ申し上げます。 下記のとおり、発表者・コメンテーターともに本科研メンバーを主体とした分科会です。みなさまにご来場いただき、忌憚のないご意見をお寄せいただいたり、温かい目で見守っていただければ恐悦至極に存じます。

【発表者】
磯田和秀(成城大学民俗学研究所・研究員)
「善き隣人となるために:蒙古善隣協会の<工作>から」
國弘暁子(神奈川大学・COE研究員)
「性別(セックス)は誰が決めるのか:インド・グジャラート州に生きるヒジュラの同一性を巡る問題」
植村清加(成城大学民俗学研究所・研究員)
「つながりの民族誌:フランス・パリ郊外のマグレブ系移民の生活実践から」
内藤順子(日本女子大学・学振特別研究員)
「<貧困>に架ける橋:”下からの民族誌記述”に向けて」
【コメンテーター】
阿部年晴 先生(埼玉大学名誉教授)
棚橋 訓 先生(お茶の水女子大学教授)

Posted by 管理者 Date:2007年05月25日 16:01|

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コメント (6)

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投稿者: chase online banking | 2010年10月17日 13:11

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投稿者: Online Banking Guide | 2010年10月17日 09:17

日時: 2010年10月17日 09:17

関根康正:

月曜の夜に戻ってみたら、小田さんの、早速の、充実したコメントが書かれていて、読みました。
大失敗をしちまったと、また思わされ、疎外感を味わいました。
阿部、棚橋、小田三氏が共感をもってコメントを寄せるような分科会が産まれたことは素晴らしいし、嬉しいことです。
<遅れることはいいことだ>というインド人の言葉が、複雑な想いのなかで、なぜか頭をよぎりました。
遠巻きに、万歳三唱! 

投稿者: 関根康正 | 2007年06月05日 00:19

日時: 2007年06月05日 00:19

小田 亮:

日本文化人類学会の研究大会での分科会「第四世界考――フィールドをいかに記述できるのか」(代表者:内藤順子さん)を聴かせていただきました。研究大会での分科会というと、まとまりがなくばらばらな発表になるか、あるいはまとまりがあると内輪向けの面白くない分科会になることが多いのですが、この分科会は、コメンテーターの棚橋訓さんもコメントのなかでおっしゃっていたように、異なるトピックを異なるように扱っているのに、共通する方向に向かっていているというまとまりがありながら興味深い提起をしていたという点で、稀有な分科会だったのではないでしょうか。
 それぞれの発表に対するコメントを書くと長くなりますので、全体の感想を簡単に書きたいと思います。この分科会では、「第四世界」という語を、「文明化の対象」(磯田発表)や「相互的エンパワメントの対象としての絶対的他者」(國弘発表)や「統合ないし救済すべき移民=貧困者としてゾーニングされた地域」(植村発表)や「『連帯』によって解放すべき貧困者」(内藤発表)というように、なんらかの「計画(企図・プロジェクト)」によって救済や解決やエンパワメントしなければならないものとして「囲い込まれたもの」を指す語として使われていたように思います。その「囲い込み」をする主体は、植民者やセクシュアル・マイノリティや市民社会(国民国家)や援助者であるというように異なりますが、固有の場所や足場をもつ主体であり、そこから「第四世界」が切り出され意味づけられ文脈が付与され創出されるということでしょう。
そのように創出された「第四世界」に対して、それぞれの発表者が「第四世界的状況」というもの共通して対峙させていました。つまり、それらは、なんらかの「計画」に従った「囲い込み」自体が作りだしている状況でありながら、その「計画」が与えた意味や文脈や空間が別のものになってしまっている日常生活の場の状況を指しているようです。そこでは、「第四世界」を援助する対象として創出している主体や「第四世界」に囲い込まれて主体化されている人々が、日常生活の中で互いに馴染むことで、「模倣する工作者」や「身体的な模倣者」や「援助される援助者」となったり、複数の属性の集積や複数の文脈を自分のものとすることで、囲い込まれているのに外につながったり、外に出たはずなのに囲いの中とつながっていたりと、要するに固有の足場や付与されたゾーンや文脈を失ってしまうことが、そのような「第四世界的状況」を生み出し、また「計画」の企図そのものを喪失させていくということなのかなと思いました。
そのような「第四世界的状況」という視点は、コメンテーターの阿部年晴先生がおっしゃっていたように、近代(というプロジェクト)に遭遇したローカルな生活世界が近代とどう付き合っているかを問題にして、「日常性」や「下から」の視点を標榜してきた人類学のこれまでの営みと連続性を持ちながら、それらのもつロマン化や「連帯」の陥穽を十分に意識した視点となっていたように思います。そして、「第四世界」に学ぶべきだといった「他者との同一化」や、人類学が「第四世界」の救済やエンパワメントの計画=プロジェクトのために役に立つような実践をすべきだといったこととは違う、人類学の可能性を提示しようとしている点で共感をもちました。
分科会の副題に「フィールドをいかに記述できるのか」とありましたが、そのような「第四世界的状況」を描くのが新しい「下からの民族誌」であるのか、あるいは「第四世界」と「第四世界的状況」の区別しながらその間のせめぎあいを記述する必要があるということなのか、あるいは人類学者もまたなんらかの「計画=企図」によって「第四世界」を切り出し、創出していることを自覚してフィールドを記述すべきだということなのか、それともそのすべてなのか、その辺りは今回の分科会では扱いきれなかったようです。また、日常的実践や戦略/戦術とか(セルトー)、条里空間/平滑空間とか(ドゥルーズ)とか、対話的同一性とか、非同一的同一性とか、真正性の水準といった従来の術語ではなく、「第四世界的状況」という術語で語ることがどのような意義があるのかを明確にすることなどを含めて、ぜひこの分科会の成果を発展させて論文集という形で広く提示してほしいと思いました。長くなってすみません。

投稿者: 小田 亮 | 2007年06月04日 19:51

日時: 2007年06月04日 19:51